中央放射線部について
中央放射線部では、単純X線撮影・骨密度検査・透視検査・X線CT・磁気共鳴画像検査(MRI)などの各種検査を、医師の指示の下、目的に応じて診療放射線技師が行っています。
基本方針
- 安全で質の高い医用画像を提供します。
- 笑顔で丁寧な接遇を心がけます。
- 柔軟で迅速なチーム医療を目指します。
単純X線撮影
カセッテ型FPD「AeroDR」を導入しました。X線撮影画像をコンピューターで瞬時に処理し即座に画像表示を可能とするデジタルX線撮影装置です。検査時間を短縮し、従来のX線撮影に比べて極めて少ない線量できめ細かな診断画像を作成できるため、患者さまの負担を大幅に低減することができます。
導入機種
一般撮影
- キャノン社製 X線撮影装置 KXO – 50SS
- 島津製作所製 X線撮影装置 UD-150L-40
- コニカミノルタ製 カセッテ型FPD AeroDR
- CR装置 REGIUS 170
病棟ポータブル撮影装置
- 立社製 シリウス 12HP 1台
手術室ポータブル撮影装置
- 日立社製 シリウス 130HP-36 1台
検査時の注意
薄手の肌着・無地のTシャツ等は、画像に影響はなく、そのままで撮影可能です。但し、ボタン、ししゅう、文字、プリント柄等は写真に写ってしまう場合がありますので、常備してある検査着にお着替えください。
撮影部位により、ブラジャーなど金具のついた下着、湿布、エレキバン等は、外していただく場合がありますのでご了承ください。
骨密度測定検査 DEXA方式
DEXA法(Dual Energy X-ray Absorptiometry)という2種類のエネルギーの異なるX線を使用した装置を用いて検査を行っています。骨粗鬆症の診断、治療効果の判定に有効です。骨密度測定で重要視される腰椎・大腿骨の測定に対応しています。
導入機種
日立アロカメディカル社製 DEXA骨密度測定装置Dichroma Scan DCS-900FX
検査時間
検査中は、痛みなどなく仰向けに寝ていただき10~15分程度で終了します。
検査時の注意
- 特に検査前の制限はありません。
- 検査部位に金属等がある場合は、はずしていただきます。更衣が必要な場合は検査着をご用意していますので、ご利用ください。
X線透視検査
各種消化器検査・整形外科領域まで、リアルタイムデジタルグラフィシステムを採用しています。
導入機種
日立社製 デジタルイメージング装置 Prius Ergo
検査時の注意
- 前処置は、検査によって異なります。検査予約時にご確認ください。
- 更衣が必要な場合は、検査衣をご用意していますので、ご利用ください。
- 検査部位により、メガネ、時計、イヤリング、ピアス、ネックレスなどは、はずしていただきます。湿布やカイロ類も同様です。
CT検査
身体にX線を照射し、透過したX線量の差をコンピューターで処理することにより身体を画像化する装置です。当院では80列マルチスライスCTが導入され、10数秒程度の息止めを行うことで、身体を輪切りにした断層像が得られるため、身体内部の構造および状態を調べることができます。
造影CT検査は、より詳しく診断するために造影剤という薬を血管(静脈)に投与し撮影を行います。その造影剤には副作用が発生することがあり、安全に検査を受けていただくために必ず問診票を記載いただきます。
導入機種
キヤノンメディカルシステムズ 80列マルチスライスCT Aquilion Lightning Helios Edition
検査時間
単純検査は約10分、造影検査は約20分程度です。
検査時の注意
- 検査前の食事に関して、単純および造影を問わず腹部領域の検査において、検査前一食を絶食とします。(飲水は構いません)
- 検査目的部位により、画像の乱れを防ぐために、体動を静止する必要があります。そのため検査時に息を止めていただく場合があります。
- 衣服についている金属類、アクセサリーが検査の妨げになることがあります。その際には、衣服やアクセサリーを外し検査着への着替えをしていただきます。
最新技術
被ばく低減技術【AIDR 3D】
低線量撮影でも、劣化の無い診断画像を提供することが可能となり、従来よりも非常に少ないX線でCT検査が可能です。 (最大で75%の被ばく低減を実現)
金属アーチファクト低減技術【SEMAR】
高齢化や医療技術の発展に伴って、人工関節や人工義歯など金属置換された患者さまが増加し、CT画像診断の大きな障害となっていました。 しかし当院の装置に搭載されている、金属アーチファクト低減技術【SEMAR】によって金属アーチファクトを劇的に改善し、金属周囲の観察が可能となりました。
MRI検査
※2020年10月に SIEMENS社製 MAGNETOM Sempra 1.5T導入いたしました。
MRIは強力な磁石と電波を利用して、脳や脊髄、四肢、肝臓や胆のうなどの腹部、全身の血管などの断面写真を多方向から撮影できます。
同様に断面写真を撮影する検査としてX線CTがありますが,CTに比べ軟部組織の描出に優れており、放射線を用いないため被ばくが無いなどの優位性があります。
また病変の質的評価ができ、造影剤を用いないで血管を描出することも可能です。(MRアンギオグラフィー)
導入機種
- SIEMENS社製 MAGNETOM Sempra 1.5T
従来の装置と比較して
- 検査時間の短縮
- 画質向上や高精細画像
- 呼吸や体の動きの影響を軽減することが可能
- 人工関節や体内金属の影響を抑えることが可能
- ほぼ全身のがんリスクを一度の検査で調べる(全身MRI:DWIBS)
- 検査内容により一部技術は適用外となります。
検査時間
着替えを含め約30分程度です。
検査時の注意
- MRIは強力な磁石を使用しているので金属製品、電子機器は、検査室に持ち込めません。また、体内に埋め込まれているペースメーカー・電気刺激デバイス・脳動脈瘤クリップなどがあれば検査を受けていただけません。その他に何かあれば、予約の際に必ず申し出て下さい。